N響公演・エストニア国立男声合唱団&指揮(パーヴォ・ヤルヴィ氏)

N響公演・エストニア国立男声合唱団&指揮(パーヴォ・ヤルヴィ氏)

今回は、NHKホールへエストニア100周年記念イベントのクラシックコンサートにお邪魔しました。コンサート詳細|NHK交響楽団2018年9月22日(土) 開演3:00pm NHKホール 第1892回 定期公演 Cプログラム パーヴォ・ヤルヴィ、ヨハwww.nhkso.or.jp

100周年記念ということで、今年は2月24日の独立記念日から本当にたくさんのイベントが日本国内でも開催されています。

その影響からか、「エストニア」という国の名前がここ最近は私の周りでもかなり耳します。今年もあと2ヶ月ほどになりましたが、100周年を契機に来年もエストニアに興味がある方がますます増えるといいなと思っています。

さて、今回のコンサートは、エストニア独立100周年にふさわしいとても素晴らしい組み合わせでした。クラシックにお詳しい方々はたくさんいらっしゃり、知識や表現の乏しさを露呈してしまいますので(苦笑)、私は初心者として別の方向からのまとめをいたします。

エストニアご出身のパーヴォ・ヤルヴィさんは世界的にご活躍されている指揮者です。エストニアでは知らない人はいないというくらいの有名なかたです。ちなみにお父様、お子様も指揮者として大活躍です。パーヴォ・ヤルヴィ – Wikipediaja.wikipedia.org

国内外に熱烈なファンも多く、パーヴォ・ヤルヴィさん関係ではSNSではかなりの情報が出てまいりました。NHK交響楽団の指揮を2015年から務められております。4シーズン指揮をされているので、演奏にもあたたかい安心感があるという感じがしました。
そして、今回私が楽しみにしていましたのは、エストニア国立男声合唱団(RAM)の合唱でした。実はこの合唱団2004年にグラミー賞をパーヴォ・ヤルヴィ指揮の元受賞されています。この合唱団は世界で一番大きなプロの男声合唱団とも言われています。

今回初来日ということで、生で聴くことができる貴重な機会でした。
フィンランドを代表する作曲家ジャン・シベリウスの「クレルヴォ」「フィンランディア」「レンミンケイネンの歌」「サンデルス」が演奏されました。さらに、フィンランド出身で世界的にもご活躍されているヨハンナ・ルサネン、ヴィッレ・ルサネン姉弟のソプラノ、バリトンの歌声もこのコンサートに花を添えていたと思います。

エストニアとフィンランドは地理的にも近く、民族、言語ももともとは同一であったとされているため、エストニアとフィンランドという組み合わせがどのように化学反応を魅せるのかが注目されたところです。

NHK交響楽団(日本)、エストニア国立男声合唱団(エストニア)、パーヴォ・ヤルヴィ(エストニア)、ルサネン姉弟(フィンランド)この3カ国の競演とも言えるこの素晴らしい場面に立ち会うことができたと、コンサートの間は音楽を聴きながらひたすら感動しておりました。
男声合唱団というのが初めての体験でしたが、低音で安定した音色は癒しの効果のように「ほっ」とする感覚があります。
曲が終わるたびに何度ともなく「ブラボー!!」という歓声と拍手で、会場が祝福と感動にあふれていました。あんなに盛り上がっていたコンサートを拝見するのは初めてかもしれません。そして、男声合唱団が、入場、退場する間もずっと拍手が続いていました。

コンサート終了後、出演者のみなさんとエストニア関係の方々を交えたレセプションがありました。日本とエストニアの国旗が飾られていました。

特命全権エストニア大使のヤーク閣下からの開式のお言葉をいただきました。

このレセプションの中では、なんとパーヴォ・ヤーヴィさんもご参加され、私もパーヴォさんとほんの少しですが、お話させていただく機会もありました。

そして、エストニア国立男声合唱団(RAM)の団員のかたとお話をさせていただく機会を得ました。

年配の団員のかたは、今回が初めての日本で、1975年から団員ですが、毎年「来年は日本へ・・・」という話があるものの、いつも実現せず・・・ようやく今回初めて来日です。と、40年以上かけて夢実現です。というお話を伺いました。なんとも嬉しいお話でした。今後は毎年日本にいらしていただきたいですね。
日本の各地をまわり合唱を披露されたそうですが、小学生に見てもらうというイベントがあると聴き、そんなに大きな場所ではないだろうなと予想していたら・・・1700人も入るホールだったという仰天なエピソードもあったようです。

ところで、私はコンサートの前からずっと気になっていたことがありました・・・それは、下世話ですが「男声合唱団は副業でやっているのか、それともメインの仕事なのか」という疑問でした。その疑問を解決すべくお話を伺いました。
実はエストニア国立男声合唱団は全員合唱がメインの仕事だそうです。だいたい、年間180日はコンサートで各地を巡り、コンサートがない時には午前中数時間合唱の練習を行います。当たり前ですが、完全にプロということですね。時間が余っているときは、別の仕事を副業でやることもあるそうですが、合唱優先とのこと。

エストニア国内にはいくつも男声合唱団はありますが、1944年に初めて合唱団が設立され、エストニア国立男声合唱団(RAM)は国内トップの合唱団です。
彼らの悩みは、実は公共の手続きなどで役所に行くと「職業は?」と聞かれるそうです。「合唱団(エストニア語laulukoor、ラウルコール)です。」と回答すると「え、だから職業は?」「いや、合唱団・・・」という問答が必ず繰り返されること。プロの合唱団というのにあまりにみなさん認知がなく、職業についての質問の時に面倒なことになるということでした。
画像は、レセプションで合唱をしてくださったところです。

皆様お仕事後でも、レセプションで素晴らしい歌を披露してくださいました。貴重な体験でしたので、共有させていただきました。動画はinstagramにアップいたしましたので、ご覧くださいませ。透明な歌声が心に響きます。



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