りんごから見えるエストニア Piesta Apple Farm

りんごから見えるエストニア Piesta Apple Farm

エストニアの秋は「りんご」を無視できません。
街を歩くとりんごの木を見ると、たわわに実をつけて枝がしなっています。今にも落ちそうで、鳥に食べられてしまわないか心配でなりません。
しかし、エストニアではりんごはそこらじゅうにあって、余るほど実ります。事実、街を歩くと玄関前に余ったりんごを置くカゴがあり、その中にたくさんのりんごが入っており、誰でももらうことができます。

私は朝、料理学校に通学する時にこのりんごをひとついただきながら、歩いて学校まで行きました。朝ごはんの代わりになります
日本のりんごと比べると、ふた回りほど小さく、色は赤づいているものもありますが、緑のりんごもあります。味は少し酸味が強い感じがしました。
硬さも程よい硬さで、私の好みでした。
このりんごのカゴは、人気があるようで、いっぱいになっていたのを見たら次に通り過ぎる時には数が少なくなっていることが多かったです。私も住んでいたらりんごを何かにして毎日のように食べたいなと思いました。
エストニアの一軒家にはりんごの木が必ずといっていいほどありますし、サマーハウスに週末に行きそこで採れるりんごを持って帰ってくる人もいます。
さあ、そのりんごの消費は様々ですが、りんごケーキ、りんごジャム、りんごジュースなどのバリエーションがあります。ジャムやジュースは保存がきくので瓶詰めにして春まで食べていきます。ジャムはパン、ヨーグルト、肉料理などと一緒にいただくパターンもあります。
以上のように、エストニア人にとって「りんご」は無視できない存在です。

りんごはエストニア人にとって、ある意味普通の食材です。しかし、あるフードイベントでりんごを使った商品に出会い、たちまちりんごの特別な美味しさに魅了され、生産者の場所までお邪魔することとなりました。

Olustvereのフードフェスティバルにて

Piesta Apple Farmとの出会いは、Olustvereのフードフェスティバルでいただいた不思議なシロップでした。濃縮したりんごのシロップ(Õunasiirup)を試飲させてもらうと、水で割ると炭酸を感じ、お湯で割ると感じ無くなりました。
説明していただくに、りんごの発酵による炭酸でした。天然の発酵による炭酸りんごジュースは私にとって新鮮でした。
りんごのシロップ以外にもビネガー、ジュースなども販売されておりました。お話を短時間で伺うにりんごに対する思いや高品質の商品が印象的でした。
また、丁寧にご説明いただいたオーナーのお人柄にも惹かれて、必ずPiesta Apple Farmに行こうと決めました。

Piesta Apple Farmのりんご畑

1868年から続く長い歴史のある農家で、もとは道の反対側で農家をされていました。その後さまざな変遷を経て、2014年にこの地にりんご畑を新たに作り、りんご商品を作り始めています。2015年からは、宿泊施設も備えてますます充実しているPiesta Apple Farmです。

さて、Piesta Apple Farmの最大の魅力は「りんご」。母屋の周りにはりんご畑が広がり、深呼吸してもりんごの香りが感じられそうでした。

商品にするりんごの倉庫

一定の温度保存に厳選されたりんごを新鮮に保存する倉庫にご案内いただきました。中に入るとりんごのやさしい香りが充満しています。ご自身のりんご畑からの生産量では足りないので、近くのりんご農家からも購入しながらの生産をされています。

りんごの商品を作るのに、製造機器が必要になり、各々の機器を購入するのにはかなりの設備投資が必要なのです。個人経営で、高額の投資を行いながら、りんご商品を作られる本気度を感じ取りました。

工場見学のあとは、上のフロアーにご案内いただきました。
このフロアーにはPiesta Farmの歴史とともに商品の試食ができるコーナーがありました。

夏には見学のお客様で賑わうそうです。私は10月に伺ったので他の見学者の方はいらっしゃいませんでした。ラッキーなことに貸切状態でご案内いただきました。

商品については、オーガニックのものとそうではないものということできっちりと明記してあり、やはりオーガニックのりんごだけを使うことは生産としてはなかなか難しく安定的な供給ができないというご説明がありました。

りんごのシロップ

上の画像がりんごのシロップ。水で割るとりんごの炭酸が感じられます。濃縮タイプなので、もしも日本に持ち帰る場合は便利です。これ1本で約1リットルのドリンクが飲めます。

りんごストロープは、Piesta Apple Farmが開発した商品です。りんごを煮詰めてとろとろの濃厚な液体にしています。オランダのストロープワッフルをご存知でしょうか?ビスケットとビスケットの間に挟まれているどろっと溶けそうで溶けない甘いシロップです。ドイツの方からにのアイデアで作った渾身の商品です。世界広しといえども、Piesta Apple Farmでしか手に入れることができない濃厚なストロープです。
これを何に使うかというと、アイスクリーム、肉料理、ドレッシングとして使うことができるとすぐイメージできました。
バルサミコ酢よりも酸味が弱く、りんごの甘みが効いていてとても優しい味です。こちらはオーガニックのりんごを使用しています。

りんごジュース

シナモン、カルダモンなどのスパイスが入ったりんごジュースもあります。私はエストニア国内の方にお渡しするのに購入しました。ナチュラルでリッチな味わいはクリスマスやパーティーにぴったりです。

エストニアではりんごはなくてはならない食材で、秋になると誰もが簡単に手にすることができます。そのりんごを普段味わえない特別な味に仕上げているPiesta Apple Farmの商品に出会えたら、旅の途中でも、ぜひ購入してみてください。

販売場所
Tallinn: Stockman, Kaubamaja
Tartu: Kaubamaja

Piesta Apple Farm の場所はこちら
パルヌから車で約45分の場所です。
りんごの工場、りんご畑、そして2015年から開始したファームステイの宿泊施設があります。
この場所はSoomaa National Parkの近くですので、一年を通して、エストニアの自然を楽しむことができます。私も次回はぜひ滞在してみたいと思います。ご興味ある方はぜひ、お問い合わせしてみてください。

お店
宿泊施設にはリラックスできる工夫がありました。

2020年もりんごのワークショップ開催です。
りんごのマフィンとスパイシーチャイマフィン
10月14日(水曜)
10月17日(土曜)



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