世界の料理を食べ尽くすチームWGTがエストニア料理を食べに来てくれました。
ことの始まりは一通のメールからでした。
WGT(World Gourmet Tour in Japan)さんという世界のお料理を日本で食べ歩くという、楽しい会を行っている団体の方からのお問い合わせでした。145回目のお食事会ということで、エストニアはなんと・・・136ヶ国目(重複国除く)。エストニア料理はやはり日本にはこれまでも皆無だったそうです。
2001年から活動されている中での今回のエストニア料理とのこと、約20年です。
歴史ある活動の方々が我がエストニア料理を食べてくださるということ。開催が七夕の日(7月7日)ということも、偶然でしたがロマンチックな気分になりました。この日はちょうどうちにいるエストニア人が5年に1度の歌と踊りの合唱祭のため、帰国しておりエストニア人が接客ができず残念でした。
生中継でエストニアと日本を結べたらよかったのですが、確認したところ移動中で実施することができませんでした。
詳細はWGTさんのレポートがありますので割愛します。リンクの左側にWGTとありまして、そちらからエストニア料理のレポートにアクセスいただくことができると思います。
いつも料理をしているときにはほぼ写真を取ることができないので、よくできたお料理のときは惜しいなと思いながらですが、今回は、WGTさんのご好意で撮影してくださった画像を拝借できますので、その日に出したお料理を説明していきます。
おなじみ黒パンの上にのせたオープンサンド。みなさん思い思いに様々な具を乗せていただきました。
ビーツのサラダ。ビーツがピンク色にしていますが、味はポテトサラダ。ソ連だった頃の影響が大きく、このサラダはロシア料理にも出てきます。エストニアのみなさんも大好きです。
シュルトと言われる肉の煮こごりです。豚肉と鶏肉をこの日は使いました。
ゼラチンを入れずとも、骨の部分などを煮込んで固めるので、プルプルに固まります。WGTさんの評価でもこちらが美味しかったというコメントもいただき、前日からの仕込みで頑張った甲斐がありました。
ロシア料理でおなじみのボルシチはエストニアでも普通にいただきます。今年は新鮮なビーツが手に入ったので、ビーツ多めの献立でした。白いサワークリームを混ぜるとピンク色に変化します。
サーモンにジュニパーベリーが混ざったビーツを乗せて焼いたメイン料理登場。
とお料理の間にも、WGTさんの7名の方々がエストニアについて事細かく調査された事項をみなさんでシェアされていました。これまでお料理のイベントを何度も行ってまいりましたが、予習が本当に深かったです。
なかなか普通の方が知らないような知識もご存知で、エストニアに携わる者としてとても嬉しくなりました。なんでも、このWGTはその国の話を語りながらいただくという活動ですので、エストニア以外のお話はほとんど出さないというポリシーだそうです。気合が違います。
ニシンの酢漬け、ディルをサワークリームに入れた自称「万能ソース」をポテトにかけていただくとたちまちエストニアの風が流れます。
血のソーセージは日本にはないと思っていたのですが、実はありました。ドイツのソーセージを製造されているメーカーさんが作られていました。私自身では材料の都合などで作れないので、こちらから購入し、エストニアにある血のソーセージとの相違が少ないことで採用いたしました。といっても、何種類か購入して、一番このソーセージが似ているということで、まだまだ家の冷凍庫に違う種類のソーセージが眠っています。これにリンゴンベリーをつけるのが北欧流。
エストニアも2017年に北欧に入ったそうですが、食文化はすでにフィンランド、スウェーデンの影響は強くあります。
最後は、カマという日本でははったい粉に似た大麦や小麦が粉になったものをヨーグルトで混ぜたメニューがデザートとしてご案内しました。
日本にはない食材を興味津々で口にしてくださり、本当に嬉しかったです。掲載していないメニューもありますが、印象的なメニューのみ掲載いたしました。
食文化を共有することは相手を知りたいという気持ちの現れだと思います。体験することでその国の文化、歴史や人々の考え方など触れることができると思います。
そういう意味でも20年間世界各国のお料理を国内で食べ続けるWGTさんは世界平和や分かち合いに繋がる活動としみじみ実感しました。
ありがとうございました。