ハープサルで出会った「カラスク」という名のパン

ハープサルで出会った「カラスク」という名のパン

ハープサルは、2度行きましたがエストニアの首都タリンから西にバスで1時間半ほど行った場所です。

ハープサルの花が美しい街並み


ハープサルに行った理由は、優しいお友達家族が私のために、ハープサルの料理学校や、パン屋さんでエストニア料理を体験させてもらえる機会をつくってくれたことにあります。
夏に行くと大勢の観光客が世界中から訪れ、街の中心は人で賑わっていました。ハープサルはそんなに大きな街ではありませんので、街の中心にある限られた数のカフェやレストランは待っている人が列を作り、入ることができないほどでした。いつもワークショップで言うのは「日本の葉山みたいな場所です。」この例えはぴったりだと思います。雰囲気が少し大人な感じで、上品さが街の中に感じられる場所です。

さて、9月前半にタリンからハープサルに向かうと、夏に行った時のハープサルではなくなっていました。
店は開いているもの人はほとんどおらず、オープンテラスで食事ができるようになっているレストランも、ほとんど室内で営業しておりました。
夏がシーズンということは明らかではありますが、都市の雑踏から離れて全く違う環境に身を置きたい人のためには、9月以降に行くのが賢明かもしれません。

人がほとんどいない初秋のハープサル

パープサルはイベントがたくさんある街で、行政もイベントの誘致に力を入れているので、2月から9月の間は2週に1度イベントがあります。
2020年のイベント予定はこちらをご覧ください。

私はちょうど2019年のNostalgia daysという週末のイベントがあったときに滞在していました。ソ連時代の車を全国から所有者が集まり、当時の懐かしい服装で仮装し街を闊歩します。そんなイベントが毎週のようにありますので、住民も楽しみにしています。

ソ連時代の車のパレード

ハープサルはその美しい街の景観や、近くにスパもあるので、その雰囲気を味わいたい国内外の人々が訪れるということもあり、レベルの高いレストランが多くあります。

ハープサルにあるレストラン 夏は満員で入れない人気店

様々な需要に応えるためにベジタリアンの為のレストランやカフェ、スーパーにも動物性の食材は使っていないお弁当も選択できる場所もあります。
今回はハープサル在住のお友達のつながりでご紹介いただいた、ハープサルで有名なBegta’s cafeの厨房にお邪魔することができました。

ピンク色が目を引くBegta’s cafeのテラス席と外観

Begta’s cafeは実はカフェと共に宿泊施設でもあります。10日ほどのハープサル滞在のうち5日ほどBegta’s cafeに宿泊しました。cafeの上に部屋があり昔に建築された建物をオーナーがリノベーションしたセンスの良い部屋でした。
また、オーナーのBegtaさんはもともとフラワーアレンジメントをされているため、センスの良いお花が夏になると満開です。

Begta’s cafeは基本は植物性の食べ物しか使わない、ハープサルでは珍しいカフェです。宿泊には朝食付きなので、宿泊客はこのヘルシーな朝食を思いっきり食べることができます。朝から夕方までカフェとして開店しているので、宿泊客以外も入ることができます。ランチではビュッフェ形式でさまざまな料理を自分で選ぶことができます。
ヘルシーで美しいケーキもショーケースに並び、楽しすぎて何を食べたいのかわからなくなりそうです。
(バターなどもありますので、厳格なベジタリアンの方向けではないですが、ベジタリアンにはとても良い場所です)

新鮮な果物と野菜がよりどりみどり

さて、このBegta’s cafeは裏のキッチンで料理好きの頼もしい女性シェフが作っています。今回は特別にキッチンを見せていただきました。ありがとうございました。

近所に住むパワフルシェフ。Anuさん。男の子のお母さんでもあります。朝から超パワフル。
手際よく次から次へと調理をしていきます。火を入れる食べ物の料理を担当しています。パンもおかずもなんでも作ります。

Anuさんに、エストニアの家庭でよく作られるソーダブレッドのカラスク(karask)を教えてもらいました。終始テンポよく材料を所定の場所から取り出し、あっという間にオーブンに入れました。
ポイントはケフィア。なかなか日本では入手することが難しいのですが、エストニアではケフィアは普通にスーパーで売っています。

焼く前のカラスク

この生地は大麦粉で作りますが、中には様々なナッツが入っています。最後にごまやシードをたくさんふりかけます。大麦粉はグルテンがないので、グルテンフリーなど健康に気をつけている方が好んでいただきます。日本ではなかなか見つかりませんがエストニアでは簡単に手に入ります。

あったかいうちに次々とお客さんがバターとカラスクを注文し、どんどん無くなっていきます。無くなったらまたAnuさんの調理が再開します。出来立てをすぐに食べられる新鮮さもエストニア人に人気のひとつです。本当に料理が大好きとおっしゃるAnuさんのお人柄がメニューにも現れています。

野菜で作られたローフードケーキ

色鮮やかなケーキも魅力のひとつです。
ぜひ、ハープサルに行かれた際には、Begta’s cafeに滞在またはお食事に寄ってみてください。

Begta ホテルはこちらから予約ができます。
Begta’s cafeのFacebookはこちらになります。

このBegta’s cafeで教えていただいたエストニアの国民的人気のカラスクのBegtaバージョンをワークショップ開催中です。
ご興味あればこちらをご確認ください。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です