書籍「旅するエストニア料理レシピ」プレス発表
2021年10月20日駐日エストニア共和国大使館で、書籍「旅するエストニア料理レシピ」のプレス発表会が開催されました。同日に発売となり、全国の皆様のお手元に届きました。
本書をご愛読者、当サービスをご利用いただいている皆様に、このプレス発表について私が知る限りの話をしてまいりたいと思います。
書籍を発表するにあたり場所は親和性の高い東京の駐日エストニア大使館の方にご相談させていただき、力強いバックアップ体制のもと、プレス発表会の準備をいたしました。今回一番苦労したのばご招待者の人数を調整することでした。
プレス発表は本来であれば、もっと多くの方々をご招待したかったのです。
しかし、コロナということで、人数制限が厳格にあり、大使館の中に入ることのできる人数が決められておりました。記者の方や、インフルエンサー、お取引関係の皆様にはご不便おかけしたことと存じます。
エストニア大使館は、閑静な住宅街の中にあり、表向きは大使館と言われなければ気づかない建物です。しかし内部は豪華な家具など並ぶ重厚感ある雰囲気です。
-当日の進行-
・大使館からのご挨拶
・プレス発表 (対談 エッセイスト高木良子)
エストニア料理の軽食を楽しみながらどうぞ
・質疑応答
エストニア料理の準備のために3時間前に現地入りし、準備をいたしました。大使館はオフィスですので必要最低限の設備しかありませんため、制約がある中で考えたメニューとなりました。もし、発表会のメニューを再現されるのでしたら、こちらをご参考にどうぞ。
まず、ヴァイノ・レイナルト駐日エストニア共和国特命全権大使からのご挨拶がありました。
「食はもっとも簡単に文化を知ることができる手段」ということと、「エストニアでは日本食の本がいくつか出版されているが、本書が日本で初のエストニア料理レシピ本である」というありがたい言葉をいただきました。
大使夫人のカイレ夫人が教えてくださったのですが、大使はサーレマー島ご出身で、ご夫人はタリンご出身だそうで、本書のエストニア食卓紀行ではどちらの土地のエピソードが語られていたので、嬉しいとおっしゃっていただけました。ぜひ、レシピの合間に入れ込まれている「エストニア食卓紀行」もご覧いただければと思います。
さて、対談形式の発表と決めておりました。私がエストニアのことを語ると、ついつい普通にわからない皆様の疑問を飛ばしてしまう可能性があったので、ほとんどエストニアを知らない人と対談することが良い方法だと考えていました。
その対談相手は、高木良子さんにお願いしました。著者である私の友人ということと、エストニア料理のイベントを始めたばかりの時に、読売新聞の「たかぎりょうこの大好奇心」の連載に記事として執筆してくださったという理由です。その時の記事はこちらです。
発表時は前述の軽食を召し上がりながらお聴きいただきました。
最初はエストニアとは?という基本的な情報のご案内。
主な内容をこちらに列挙します。
Q.日本にはエストニア人が何人いますか。
A.150人です。意外と少ないですね。
Q.エストニアは県に分かれているか? アメリカのように法律がそれぞれ違いますか?
A.15の県に分かれています。一部の税率はそれぞれの県で変えて良いことになっています。(自動車購入時の税、公共道路の占有使用税、娯楽施設への税など)
Q.エストニアでは料理は誰がやりますか?
A.家庭によりますが、夫婦で仕事をしているので男女どちらということもなく料理はします。
Q.エストニア料理を日本で作ってみようと思ったきっかけは?
A.エストニア出身の家族が、ライ麦パンを食べたいと言い出しまして、さまざまな日本にあるライ麦パンを買ってみたのですが、エストニアのライ麦パンとは違うという結果になり、自分たちで作ったのがきっかけです。パンを作れたら次はパンに合う食べ物・・・という感じで。
Q.日本人は、バルト三国のくくりでエストニアという名前を知っている人が多いとおもうのですが、3国の食は似ていますか? 逆にエストニア独特の食はありますか?
A.バルト三国の他の国ラトビアリトアニアもそれぞれ独自の料理もありますが、気候による収穫できる作物が近い国なので似ている部分は多いと思います。エストニア独特の食べ物はカマ(kama)という大麦、小麦をゆでて焼いてミルにかけて粉状にした食べ物があります。それをヨーグルトの中に入れ混ぜて、朝ごはんに食べるのはまさにエストニアです。
Q.エストニアではお米は食べないんですか? 米はどんなタイプ? どんな食べ方?
米は一般的には一ヶ月に1度くらいリゾットを作るときに食べる程度です。米は粘りがない日本の白米のようなタイプがあります。寿司を食べるときは寿司用の米やおかゆ用の米を買うことがあります。
Q.リアルオーガニックと本にありましたが、自然や環境、エコに対する考え方はどうですか?
A.EUのルールということもあり10年ほど前からビニールなどについては高い税金をかけるようにしました。そのようなことから一般的な人々にとってもエコ、有機の食品が健康や環境に良いということは浸透していると思います。
Q.日本ではイベントのとき、たとえばお正月はおせちなどありますが、エストニアでも暦やイベントでの特別料理のようなものはありますか?
A.クリスマスには、スイル、ブラッドソーセージ(血のソーセージ)を食べます。夏至祭のときは、外でバーベキューを食べます。
Q.今回レシピを作る上で、特に苦労された点はありますか?
A.日本のスーパーで手に入りやすい材料や、もしも手に入らなかった時の代替えを提案する工夫はしました。
いまだに何度作ってもエストニアで作れて、日本で作れないものもあって、レシピにすることができなかったメニューはありますから、苦労は続いている状態です。
この他にも積極的にご質問を出席された方々からもいただきました。
当日は、発表会場となったホールに椅子を並べ、エストニアからの輸入製品を各社のご協力のもと、展示、プレゼントで出席者の方々にお配りしました。
ご協力いただいた会社は以下です。(順不同)
・株式会社ラウダ様 (生はちみつ)
・株式会社トレテス様 (ローチョコレート)
・anytime様 (雑貨、キッチン用品、ファッション小物)
・Attachement様 (雑貨、ファッション小物)
各種エストニア関連のイベントレッスンなど多くのフライヤーを招待者の皆様に配布させていただきました。
この場を借りて、サポートしていただきました各社の皆様、ご参加いただいたインフルエンサー、メディア、関連会社の皆様、そして大使館の大使以下スタッフの皆様、ご多忙にもかかわらず快く引き受けてくださり、感謝申し上げます。
そして、これまでワークショップや講座などにご参加いただいた全ての皆様、本書をご購入いただいている読者の皆様にも支えていただきありがとうございます。
今後も変わらず、こつこつエストニアと日本の間で交流にお役に立てるように活動してまいります。
早速、当日の様子をまとめていただいているページはこちらです。
北欧区 ブログ10/22 ブログ10/26 (2回にわたって記事を書いていただいております)
Fukuya 北欧のかわいいヴィンテージ食器&雑貨のお店 よもやま話
まだ、私が発見できていないレポートやブログがあるかもしれません。発見次第更新したいと思います。もしくは書いているよーと教えていただければ大変ありがたく存じます。(2021.10.27)