バルト三国75日のひとり旅

バルト三国75日のひとり旅

2022年6月から8月はバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)を訪れるという計画を今年の初めに決め、フライトチケットを予約していました。

なぜ行ったか?
目的は3つありました。
ロシアによるウクライナの侵略よりも前に行くことは決めていたということもありますが、コロナ禍が長く続き、最後にバルト三国に行ったのは2019年11月でした。
1つ目は、長い間現地に行かないと新しい情報はなくなり、過去の話になりワークショップ、講演などでお話する内容も皆さんに提供できるような内容ではなくなってしまうからです。我が家にはエストニア人が住んでおり、エストニアについてはよく知っているものの、隣国についてはほとんど知識がないというのも情報が取れないということも問題でした。

ラトビアのツェルニカヴァの川辺で遊ぶ少年たち

2つ目は、エストニアには何度も行ったことがあれども、ラトビア、リトアニアはほとんど足を踏み入れたことがなかったのです。エストニアについてはお話しできますが、行ったことのないラトビア、リトアニアについては「よくわからないんですよ」「〜のようです」というボヤけた回答しかできなかったのが事実。申し訳ないとずっと前から思っていました。自分の足で歩いて現地の生の情報を目にしたいと思ったことが、今回の訪問の理由の一つです。

エストニアのヴィリヤンディにあるカフェのオーナーさんがスープを作る

3つ目が実は最大の目的でした。2020年10月に発売された「旅するエストニア料理」という拙著ではエストニアの魅力、日本のご家庭でエストニアの料理を味わえる内容を日本の皆さんに紹介する本として作りました。ワークショップに参加できる距離にお住まいではない皆さんや、本でじっくりレシピを知りたいという方へ情報をお届けすることはできたように思っています。
バルト三国のキッチンからどんな料理が出てくるか、それぞれの街、人、生活に密着した内容をお届けできないかと考え現地で数十人の方のキッチンを訪れ、取材をしました。毎日のようにエストニア全国に出張に行く私を見ていた義母はため息をついたほど忙しい日々を過ごしました。
私が体験した経験そのものの本を読んでみたいと思うようになりました。
そんなわけで、「75日間バルト三国のおうちで食べた話」をバルト三国での取材とは対照的に現在引きこもって作っております。出版社も何も決まっていませんが、まずは自分が読みたい本を作るということを指針に、記憶が鮮明なうちにコツコツと進めております。出版社の方で気になるなという方がいらしたらぜひ、ご連絡をいただければと思います。

リトアニアの北部ウテナで夏にいただくスープを作る

今後は
ひとまず旅の間に長くお休みしていたブログも、更新していきます。
旅の間に一眼レフで撮り続けた写真はInstagram「バルトの森の食卓」でも更新しております。短いエピソードも読んでいただけるようになっております。ぜひご覧ください。
ワークショップやイベントなども徐々に開催してまいりますので、気長にお待ちいただければと存じます。

美しいバルト三国の全てに感謝。