北海道の中にあった、エストニア

北海道の中にあった、エストニア

毎年夏に島に行くという計画を立てているのですが、例年、伊豆諸島に行っていたのですが、今年も島に・・・と。しかしながら島の場合は小さいことが多いですので、昨今の事情から、小さい場所に行くのはもう少し時期を待った方が良いという判断となりました。
が、「島、島」と言う人が家族にいたため、「島だったら北海道も島だ」ということになり、北海道に決定しました。

道東を中心に自動車で5日間周ることにし、結果的に2,250kmの走行をしました。
最後の宿に選んだ場所が偶然にも「これはエストニアか?」と錯覚するような場所でした。

トイピルカ北帯広ユースホステルでした。Booking.comでも予約できます。
ここはユースホステルという形の宿で、ご存知の方はいらっしゃると思いますが、トイレ、シャワーお風呂は共同で使い、自分でベッドメイキングをします。お食事は予約時にお願いしない限りは素泊まりというシステム。
サービスを最小限にし、価格を抑えるというというお財布に優しい宿です。
ちなみに、今回私は素泊まりで予約しました。北海道が大きいため、移動時間が読めず夕食の時間に間に合わなくなりそうなことと、朝食を食べる習慣がない人が家族にいることでした。

トイピルカ北帯広の外観


夜に到着したのでどのような建物か全くわからず、そのまま寝たのですが、建物全体が木の温もりを感じることができ、安心して寝ることができました。
起床し、リビングに向かうとそこは自然と共存しているかのような贅沢な空間でした。十勝の大自然の木々が建物の周りを囲んでしました。

たくさんの本があり、ピアノや、古いステレオの機器、ここちのよいソファーがリビングにあるべくしてあるという感じでした。朝、時間があったのでそこで本を読みながらゆっくりと過ごしていました。朝、サービスでいただける温かいコーヒーを口にしてほっとリラックス。
確か、エストニアのサーレマー島でこのような気持ちになったなぁと感じた瞬間でした。

窓際にはフェルトで作られたオーナメントや小物でぬくもりを感じます。
やはり自然のものと自然のものが合わないわけがない。しっくりくる感覚でした。ふと、ピアノの上にあった雑誌を手にしたエストニア人が来て、「面白いものがありました!」と。手にしていたのは2014年のエストニア語で書かれたビジネス雑誌でした。

なんでエストニア語の雑誌があるんだろう。とは思っていたものの、誰かがそのまま残したものだったかもしれないし、特に違和感もなくただ、なんとなく縁を感じました。

窓際に飾っていたかわいい手編みの雑貨の切手はラトビアからそれが来たことを示していました。
バルト三国と何か関わりがあるのかもなぁと思いながら、リビングの時間が過ぎました。そんなに長い時間ではありませんでしたが、なぜかとてもリラックスができ、ずっと居られる癒される時間でした。
チェックアウトの後、オーナーご夫妻とお話をする機会があり、実はバルト三国に旅に行かれたことがあるということでした。点と点が線になりました。

リビングの大きな窓から眺める外の景色 壁の振り子時計の音も落ち着く

2000年に関西から移住し、北の大地に基礎以外はオーナー夫妻がこの建物を1年かけて造られたというご苦労を聞くと、ますますサーレマー島のMetsara B&Bを思い出しました。暑さから逃れるために、北海道に移住されたことや、土地を買うときのご経験など立ち話ではありましたが、ラトビアに詳しい方々との親交もあるとのことで、話が思いの外盛り上がりました。

いつまでも見送ってくれようとするオーナー様に、ここまでで良いのでとお別れを告げてから、最後に木々と建物を撮影しました。
今はなかなか海外に気軽に行くことができない時期ですが、もし、エストニアやバルト三国の雰囲気を味わいたいなと思ったら、このような宿を見つけて行かれることをお勧めしたいです。そして、何より次回は夕食と朝食を味わってみたいと思います。







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